コミュニケーションの必要性
家族との良い関係を作るために欠かせないのが、きちんとコミュニケーションを取るということです。
コミュニケーションというと、どうしても職場や学校といった対外的な場所でより良い関係を作ることにおいて重視されることが多く、家族についてはあまり意識されないことが多い傾向があります。
特に日本には昔から、「目は口ほどにものを言う」ということわざや「空気を読んで行動する」ことをよしとする文化的な背景もあり、身内である家族ならわざわざ意識してコミュニケーションを取らなくてもわかり合うことができるだろう、という意識が多くの人のなかにあるように思います。
しかし、この「言わなくても分かる」というのは幻想に過ぎないのです。
家族の間であっても、きちんとコミュニケーションを取れなければすれ違いがおきますし、それを放置していると問題がどんどん大きくなり、やがて離婚や子どもの非行や引きこもりといった事態に発展することだってあり得るのです。
あるアンケートによると、家族とのコミュニケーションが不足していると感じる人は、「とても感じる」の12%と「やや感じる」の42%を合計して、なんと半数以上に上るという結果が出たそうです。
深刻なコミュニケーション不足
その一方で、コミュニケーションの不足は感じないと解答した人はわずか4割ほど。
つまり、それだけ家族とのコミュニケーション不足を感じている、自覚している人が多いということなのです。
しかし、実際にコミュニケーション不足を感じても、それに対してどのような解決をしたらいいのか分からないという人も多いようです。
家族間でコミュニケーションがなかなか取れないことにはそれなりの理由があり、それを解消するのが難しいからです。
家族の間でのコミュニケーションが取れない原因として大きいのが、家族それぞれの生活時間がばらばらだということ。
今では小学生や中学生であっても、夜遅くまで塾や部活で家をあけることもめずらしくない時代。
家族全員がそろってだんらんするような時間はなかなか取れないのが現実なのです。
しかし、だからコミュニケーションがとれないとあきらめるのではなく、いまできる範囲でできることを考えて行くのが大切ですよ。
今の時代であれば、おそらく家族全員が携帯電話を持っているでしょう。
日常生活のなかでのちょっとした報告に携帯を活用するなどのコミュニケーション方法も良いかもしれませんよ。